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群馬県富岡市にある群馬県立自然史博物館は、地球の成り立ちや生き物の進化、群馬の自然環境を、標本や模型、ジオラマを通してたどる博物館です。1996年に開館し、常設展は五つの主要なコーナーで構成されています。遠い昔の生命から今の暮らしにつながる自然まで視野を広げられるため、恐竜を見たい家族のお出かけにも、旅先の土地を自然の側面から知りたい人にも向いています。 展示の導入部では、現代の人間から進化の道筋をさかのぼり、ビッグバンへと向かいます。続く「地球の時代」は、地球の誕生と生命の変化を追うコーナー。恐竜が生きた時代や絶滅を含む長い歴史を、順を追って考えられる構成です。現在の生き物だけを見ていては想像しにくい時間の広がりに触れながら、形や大きさの異なる生命が登場してきた道のりを見ていきます。 恐竜の展示では、実物の化石を用いたカマラサウルスの骨格や、トリケラトプスの発掘状況を再現した展示が見どころです。発掘現場の再現はガラスの床越しに上から眺められ、その上方には全身骨格のレプリカも展示されています。地中に残された骨の配置と、生き物の全体像を組み立てた姿を比べることで、化石からかつての身体を読み解く過程にも関心が向きます。 「群馬の自然と環境」では、低い土地から高い山まで、県内の標高差が生み出す多様な環境に出会えます。ブナ林や尾瀬ヶ原の湿原を再現したジオラマには、樹木だけでなく足元の植物にも目を向けたくなる細やかさがあります。尾瀬を紹介するシアターも設けられ、山や湿原へ実際に出かける前後に立ち寄れば、風景の中にどのような生き物が暮らしているのかを考える手がかりになります。 「ダーウィンの部屋」では、ロボットのチャーリー博士が進化について語りかけます。世界各地から集められた標本を観察し、触れて調べる体験も用意されたコーナーです。展示を一方向に眺めるだけでなく、自分の目で違いを見つけながら進めるのが特徴。気になった標本に立ち止まり、どのような自然の中で生まれた形なのか、隣の標本とどこが似ているのかを話し合う楽しみがあります。 人間自身に目を向ける「自然界におけるヒト」では、ヒトも地球上に暮らす生き物の一員であることを踏まえ、進化の過程を紹介しています。チンパンジー、ゴリラ、オランウータンの標本では、種類による体格や、同じ種類の雌雄の違いにも目を向けられます。人類の歴史を他の生命から切り離さずにたどり、自分たちの身体を自然の中に位置付けて考えるコーナーです。 「かけがえのない地球」では、人間の活動と地球環境との関わりがテーマになります。地球をモデルにした「エコボール」は、水草、魚やエビ、微生物などの関係を示す展示です。酸素や食べ物をつくる生き物、それらを利用する生き物、排出物を分解する生き物のつながりを通じて、環境を一つのまとまりとして捉えます。過去の生命への好奇心を、現在の自然を守る問いへつなぐ構成です。 学校での学びと展示をつなぐ資料も充実しています。公式サイトでは小学生用・中学生用の「チャレンジノート」や、学年に応じたミュージアムオリエンテーリングの資料を公開。昆虫、土地の成り立ち、生物の進化、絶滅危惧種などを題材にしたワークシートもあります。尾瀬の展示に対応する教材も用意されているので、目的に合う問いを選んでおくと、観察の視点を絞って見学できます。 常設展に加え、自然や生命にまつわるテーマを取り上げる企画展・特別展も開催しています。調査や研究の成果を異なる切り口から紹介し、不定期のミニ展も行われます。常設展で興味を持った分野をさらに掘り下げたい場合は、訪問日の展示内容を確認しておくとよいでしょう。館内にはミュージアムショップもあり、展示の見学と合わせて立ち寄れます。 利用面では、ベビーケアルーム、おむつ台、多目的トイレ、エレベーターを備えています。車いすとベビーカーの貸し出しもありますが、台数には限りがあります。展示室内での飲食はできず、食事には中庭や自動販売機コーナーを利用する案内です。小さな子どもと一緒の場合や、移動に配慮が必要な場合も、設備の場所を確認しながら休憩を挟んで回れます。 所在地は群馬県富岡市上黒岩1674-1。車では上信越自動車道の富岡IC・下仁田ICからそれぞれ国道254号経由で約7kmで、無料駐車場があります。公共交通では上信電鉄の上州富岡駅からタクシーで約10分、上州七日市駅から徒歩約25分が目安です。通常の開館時間は9時30分から17時、最終入館は16時30分。月曜日を基本とする休館日には祝日などの例外があるため、公式の開館カレンダーで確認してください。
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