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高知県立美術館は、高知県高知市高須353-2にある美術館です。1993年に開館し、近代・現代の美術と高知ゆかりの作家を軸に、作品の収集、保存、展覧会、教育普及活動を続けています。館内には舞台芸術や映画を紹介するホールもあり、絵画や写真の鑑賞から公演まで、異なる表現に出会えるのが特徴です。訪問日を決める際には、展示とホールの予定をそれぞれ調べると、自分の関心に合う過ごし方を組み立てられます。 収蔵品を代表する柱の一つが、マルク・シャガールのコレクションです。開館年に実業家の大川功から多数の版画が寄贈されたことを契機に収集が進み、油彩画と版画を所蔵しています。シャガールが生み出した幻想的なイメージや色彩、画面の組み立てを考える手がかりとなる作品群です。所蔵作品がすべて一度に公開されるわけではないため、特定の作品を目的にする場合は、その時期の出品内容を確認しておきましょう。 高知にゆかりのある写真家・石元泰博の作品と資料も、この館を知るうえで重要です。本人と遺族から寄贈されたプリントやフィルムなどを受け継ぎ、2013年には石元泰博フォトセンターを開設しました。シカゴで造形を学び、桂離宮や日本の近現代建築を撮影した石元の仕事は、写真を記録として見るだけでなく、光や形、空間の構成から読み解くきっかけになります。石元泰博・コレクション展は、開催時期とテーマを確かめて訪ねたい展示です。 地域の美術については、近世から現代までの高知ゆかりの作家を継続して収集しています。公式の収蔵品紹介には、中山高陽、河田小龍、山脇信徳、高﨑元尚、岡上淑子、合田佐和子などが挙げられています。絵画に限らず、コラージュや立体などへ視野を広げられる構成です。また、ドイツ表現主義をはじめとする作品も収蔵しており、地域の美術と海外の動向を、展覧会ごとの切り口を通して考えられます。 展覧会には、収蔵作品をテーマに沿って紹介するコレクション展と、国内外の作家やジャンルを扱う企画展があります。高知ゆかりの作家を取り上げる「アーティスト・フォーカス」や、素材や表現に着目した企画など、内容は時期によって変わります。作品名だけでなく、展覧会が何を問いかけているかを案内文で読んでおくと、鑑賞の入口を見つけやすくなります。展示室ごとに会期や休室期間が異なる点にも注意が必要です。 併設ホールは、可動式の能舞台を備えていることも特徴です。演劇、ダンス、音楽、伝統芸能、映画上映などが行われ、美術館の活動を時間や身体を使った表現へと広げています。展覧会に関連した映画企画が組まれる場合もあり、絵や写真で見た主題を別の表現から捉える楽しみがあります。公演や上映は日程、開演時刻、入場方法がそれぞれ定められるため、展示の観覧予定とは別にチケットや受付の案内を確認してください。 作品への理解を深める機会として、展覧会に合わせたレクチャー、ギャラリートーク、ワークショップなども実施しています。学校向けには団体鑑賞のほか、学芸員が訪問する「出前びじゅつ講座」などの取り組みがあります。美術の知識をあらかじめ多く持っていることを前提にせず、作品や素材への関心から参加内容を選べます。対象年齢、定員、事前申込の有無は企画ごとに異なるので、参加を希望するプログラムの募集要項を確かめましょう。 二階の石元泰博展示室前には、アート情報コーナーがあります。美術や舞台芸術、映画などの雑誌に加え、過去の展覧会図録、所蔵品目録、郷土美術の専門図書、写真集を閲覧できます。展覧会やホールの催しに合わせた図書特集もあり、展示室で気になった作家を調べる時間に向いています。配架図書は無料で閲覧できますが、館外への貸し出しはありません。展示替えなどに伴い、このコーナーも利用できない日があります。 一階のミュージアムショップでは、美術や舞台公演に関する書籍、ポストカード、展覧会関連の商品などを扱っています。鑑賞後に作品の印象を図録で振り返ったり、気になった表現を身近に持ち帰ったりする場所です。同じく一階の「ミュージアムカフェ マルク」はセルフサービスで、飲み物、焼き菓子、軽食を提供しています。ショップは展覧会の開催状況に応じて臨時休業することがあるため、立ち寄る予定なら営業案内も合わせて確認してください。 館内には車いす対応エレベーターやスロープ、多目的トイレ、授乳室があり、車いすとベビーカーの貸し出しも行っています。音や光、座れる場所を示すセンサリーマップが公式サイトで公開されているため、館内環境を事前に把握したい方にも役立ちます。催しによっては事前予約制の無料託児サービスが用意されますが、毎日利用できるサービスではありません。対象となる事業、受付期間、定員を確認し、貸出備品についても必要に応じて事前に問い合わせると安心です。 公共交通では、とさでん交通「県立美術館通」電停から徒歩約5分。無料駐車場もあります。通常の開館時間は9時から17時、入場は16時30分までです。展示替えによる休室や臨時休館があり、2026年10月は19日から30日に二階エリアの休室、26日に全館休館が案内されています。29日と30日は一階の一部施設やショップも休業予定です。観覧料は展覧会によって異なるため、来館前に公式サイトで当日の利用可能な施設と料金を確認してください。
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