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長野県立美術館は、善光寺の東隣、城山公園内にある美術館です。1966年に発足した信濃美術館を前身とし、2021年の本館新築に合わせて現在の名称になりました。長野県にゆかりのある作家や信州の風景を軸にした近現代美術と、併設する東山魁夷館のコレクションが鑑賞の中心です。公園や善光寺を歩く時間の中に、作品を見るひとときを取り入れられる場所にあります。 宮崎浩が設計した本館は、周辺の景観と建物を一体に考えた「ランドスケープ・ミュージアム」です。展示・収蔵の機能を守りながら、その周囲に明るい共用空間を設け、公園に開かれた構成にしています。屋上広場からは善光寺の本堂を望むことができ、本館と東山魁夷館の間には水辺の空間が広がります。展示室以外にも無料で利用できる場所があり、建築や眺めを楽しむことも来館の目的になります。 本館コレクションは、絵画だけでなく彫刻、水彩、素描、版画、工芸、写真、映像など幅広い分野を対象としています。長野県との関わりに加え、自然や人間と自然の関係を扱う作品も収集の柱です。菱田春草や荻原碌山、丸山晩霞らの作品を所蔵し、信濃デッサン館から引き継いだ村山槐多、関根正二、野田英夫などの作品群も含まれます。作品は展示替えを伴って公開され、特定の所蔵品がいつでも展示されているわけではありません。 東山魁夷館は、日本画家・東山魁夷から寄贈された作品や図書をもとに1990年に開館しました。本制作に加えて習作、スケッチ、障壁画のための試作などを収蔵しているため、完成した風景画とともに制作の過程にも関心を向けられます。おおむね2~3か月ごとに展示を入れ替え、画家が自然に向けたまなざしを紹介しています。本館とは水辺を挟んで向き合い、連絡ブリッジで結ばれています。二つの館を巡りながら、異なる建築の表情をたどれる点も特徴です。 屋外で体験できる作品のひとつが、中谷芙二子の《Dynamic Earth Series Ⅰ》霧の彫刻#47610です。水を細かな霧に変え、地形や風の動きに応じて形を変える作品で、鑑賞者は霧の中に入り、周囲の景色が移ろう様子を体で感じられます。開館日の決まった時刻に実施されますが、冬季は休止し、天候や点検によって変更されることもあります。屋外作品を目的にする場合は、展示室の開館とは別に実施状況を確かめておくと安心です。 館内では、見ること以外の感覚にも着目した「アートラボ」の展示を行っています。触れる、聴くといった体験を通じて作品に出会う機会を設けるほか、子ども向けの造形ワークショップなども開催しています。鑑賞を支える設備として、車椅子の貸出や各階の多機能トイレ、点字版・拡大文字版の美術館ガイド、受付の筆談ボードを用意しています。利用したい補助や参加したい催しがある場合は、内容や実施日を確認できます。 アートライブラリーでは、美術書、展覧会図録、美術雑誌などを閲覧できます。資料を館外へ借り出す方式ではなく、室内で読んで調べるための場所です。所蔵資料を探す端末があり、書庫の資料は手続きをして取り寄せられます。開室は通常9時から16時までで、美術館の休館日に加えて木曜日など独自の休室日があります。展示を見て気になった作家や美術のテーマを、そのまま読書につなげたいときにも利用できます。 食事には2階の「ミュージアム・レストラン 兜-KABUTO-side2」、休憩には3階の「兜-KABUTO-sola café」があります。レストランでは信州の食材を用いた料理やハンバーグを、カフェではおやき、パン、軽食、飲み物などを提供しています。ミュージアムショップには長野の風景をモチーフにしたオリジナル商品、ハンカチや文具、美術に関する書籍が並び、展覧会を観覧しない場合も利用できます。 住所は長野市箱清水1-4-4です。長野駅からバスを利用する場合は「善光寺北」停留所から徒歩約3分、長野電鉄の「善光寺下駅」からは徒歩約15分が目安です。一般来館者用の美術館専用駐車場はなく、公共交通機関や近隣の有料駐車場を利用する案内になっています。東山魁夷館北側などの専用駐車区画には利用条件があるため、一般駐車場と取り違えないよう確認が必要です。 通常は9時から17時まで開館し、展示室への入場は16時30分までです。水曜日を基本の休館日とし、祝日の場合は原則として翌平日が休館になります。本館と東山魁夷館のコレクション展は共通の観覧料で、企画展は別途、展覧会ごとの料金が設定されます。屋上広場は原則として夜間や休館日に閉鎖されます。各展示室の休室やカフェの営業日も含め、訪れる日に利用したい場所を確認して計画を立てられます。
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