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名古屋市科学館は、名古屋市中区の白川公園内にある、天文、理工、生命の分野を扱う総合科学館です。2026年4月から「FUJIなごや科学館」の愛称を使用しています。公園から見える大きな銀色の球体が目印で、その内部にプラネタリウムを設置。各フロアでは、宇宙や地球といった大きなテーマから、自分の体や身近な機械まで、さまざまな科学の入口を用意しています。 プラネタリウムのドーム内径は35メートル。2011年のリニューアル後も、学芸員がその場で解説するスタイルを続けています。毎月テーマを変え、季節の星や天文学の話題を取り上げる構成です。客席は背もたれを倒せる大型シートで、座席全体を左右に向けられる仕組みも備えています。星空を見上げる時間と、解説を聞きながら理解を深める時間が一つになっています。 星空の表現には、光学式とデジタル式の投影方式を組み合わせています。光学式は恒星の位置や明るさ、惑星の動き、月の満ち欠けを再現し、光ファイバーによる星像を投影。デジタル式では、過去や未来の星空、宇宙空間を移動したときの見え方も表現できます。地上から夜空を眺める感覚と、地球を離れて宇宙を考える視点の両方を扱える設備です。 大型展示の一つ「水のひろば」では、雲、雨、川、海を題材に水の性質を確かめます。海のステージの水を雲のステージへ運び、川を経て再び海へ流すことで、地球の水の循環を展示空間の中に表現。「竜巻ラボ」には高さ9メートルの空気の渦が現れ、ショータイムの実験とともに、普段は近くで観察しにくい自然現象を学べます。 「放電ラボ」では、二基のテスラコイルから長さ4メートルに及ぶ電気火花を発生させます。「極寒ラボ」はマイナス30度の展示室で、氷の実物や実験、オーロラの全天周映像を通して極地を扱う体験です。放電ラボと極寒ラボは定員制で、観覧や体験には指定の参加方法があります。温度、光、音を伴う展示によって、エネルギーや環境を実感できる内容です。 生命館2階のテーマは「地球のすがた」。縞状鉄鉱層やストロマトライト、シダ化石、珪化木などを通して、地球環境と生命の長い変化を紹介します。マプサウルスやパレオパラドキシアを扱う展示もあり、生き物が残した手がかりから過去を探る構成です。一方で、夕焼けや虹、対流などを題材にした展示も設け、古い地球の歴史と今も起きている現象を結びつけています。 生命館4階「人体のふしぎ」では、筋肉と骨、呼吸と循環、消化と吸収など、体の働きを分けて紹介しています。骨や内臓のパズル、自分の触覚や反応速度を調べる展示、心臓の動きを感じる展示などがあり、自分自身を手がかりに考えられます。模型を見るだけでは捉えにくい体の仕組みを、動作や感覚に関わる展示とあわせて扱うフロアです。 5階の「生命のひみつ」は、さらに小さな単位である細胞やDNAへ視点を移します。細胞のつくりや遺伝情報、その応用であるバイオ技術を紹介し、ワンダーゲノム、遺伝子ミニラボ、細胞ラボなどの展示を配置。体全体を扱う階とあわせて見ることで、普段は意識しない微細な仕組みが、生命を支えていることを考えるきっかけになります。 理工館3階の「技術のひろがり」には、歯車、滑車、てこ、ねじといった機械の基本要素から、ミシン、自動販売機、掃除機、時計までの展示があります。さらに、削る、プレスする、溶接する、鋳造するといったものづくりの工程も紹介。完成した製品を見るだけでなく、部品の動きと加工の方法に分けて、暮らしの道具や街で働く機械を捉えられます。 天文館5階「宇宙のすがた」では、月、太陽系、星、銀河へと広がる宇宙のスケールを扱います。天文学の歩みや望遠鏡の仕組みに加え、歴代のプラネタリウム機器も展示。夜空そのものだけでなく、人が宇宙を知るためにつくってきた道具にも目を向けられます。投影を観覧する前後に訪れると、星を観察することと、星空を再現する技術をあわせて考えられるフロアです。 建物にも科学を生かした設備があります。ガラス張りの階段室に組み込んだ太陽光発電パネルは、公園側からも、配線のある室内側からも見られる配置です。壁面緑化、地熱を利用する空調用トンネル、雨水をためて活用する設備も採用しています。所在地は名古屋市中区栄二丁目17番1号で、地下鉄東山線・鶴舞線の伏見駅4・5番出口から南へ徒歩5分です。
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