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大谷資料館は、栃木県宇都宮市大谷町909にある、大谷石の採掘の歴史を紹介する施設です。採石に使われた道具や技術に関する展示と、実際に石を掘り出して生まれた地下採掘場跡を見学できます。地下空間は「カネイリヤマ採石場跡地」として日本遺産の構成文化財にも含まれています。大きな地下の景観を眺めるだけでなく、石材を生み出した土地の地質や、採掘と輸送に携わった人々の仕事をあわせて知ることができる場所です。 大谷石は、大谷町付近で採掘される流紋岩質角礫凝灰岩の総称です。周辺に広がる凝灰岩の地層は、約1500万年前の海底火山の活動に由来すると紹介されています。資料館の地質に関する展示では、大谷石の分布や成り立ち、特徴を扱っています。大谷地域では古くから岩の洞穴や岩壁が暮らしや信仰に使われ、石材の採掘が発達しました。地域の成り立ちと、採石場跡として残る空間の両方を扱うため、地下の見学と地上の資料展示が結びついています。 地下採掘場跡は、1919年から1986年まで、約70年にわたる採掘によって形づくられました。広さは約2万平方メートル、平均の深さは地下約30メートルと案内され、最も深いところは約60メートルに達します。石を切り出したあとの空間そのものが、大谷の採石産業の規模を伝えています。壁面には手掘り時代のツルハシの跡が残り、遠くから見た空間の大きさと、近くで見える作業の痕跡の両方に注目できるのが特徴です。 採掘の方法を扱う展示では、「平場掘り」と「垣根掘り」という二つの掘り方を紹介しています。これらの技術を組み合わせながら、地表から掘り進める露天掘りや、地下で石を採る坑内掘りが行われてきました。大谷地域の地下採石場では、天井を支える部分を柱として残しながら石を掘り出していました。採掘場の景観は、単純に岩を取り除いた空洞ではなく、残された壁や柱と、作業を進めた空間によって形づくられています。 手掘りの時代を紹介するコーナーには、ツルハシ類や石を運ぶ背負子など、採石に関わる道具が展示されています。大谷地域では江戸時代中頃に本格的な採掘が始まり、1960年頃の機械化まで人の手による作業が続きました。機械化後の展示では、初期の機械や採掘機を紹介しています。石を切り出すという同じ仕事でも、身体の力に頼っていた時代から機械を使う時代へと道具が変わり、作業の進め方が大きく変化したことをたどれます。 掘り出した石を運ぶ方法の変化も、展示の重要なテーマです。手掘りの時代には約150キログラムもある石を一本ずつ背負って搬出していましたが、機械化によってモーターやウインチが使われるようになりました。運搬手段も、筏や馬、馬車、トロッコから鉄道、トラックへと移っています。 地下空間は、コンサートや美術展、撮影などにも利用されてきました。公式サイトでは映画、テレビ、音楽映像などの撮影実績を紹介しており、採石場跡が現代の表現活動の場所にもなっていることがわかります。ただし、見学時に催しや撮影が行われているとは限らず、特別公開区域が常時見られるわけでもありません。通常公開の範囲で空間を見学し、催しを目的とする場合は開催日と参加条件、見学区域への影響を個別に確認する必要があります。 併設の「OYA MUSEUM ROCKSIDE MARKET」では、ガレット、ジェラート、コーヒーなどの飲食と、地域の品を扱う買い物が案内されています。オープンテラスのウッドデッキから周囲の岩肌を眺められ、地下とは違う視点で大谷の景観に触れられます。ショップには大谷石の彫刻品や宮染の手ぬぐいなどが紹介されており、採石の歴史を見たあとに、石材や地域の技術を生かした品へ関心を広げられます。地下坑内での飲食は禁止されているため、飲食は指定された場所で楽しんでください。 地下は地上より冷えることがあり、資料館は上着の持参を呼びかけています。公式サイトには当日の館内気温も掲載されます。車椅子、ベビーカー、手押し車を使用した入館はできないと案内されており、移動面の確認が必要です。歩行が難しい方向けには、条件に合う平日に限って、有料のゴルフカートによる地下案内を事前予約で受け付ける場合があります。実施できない日もあるため、当日の申し込みを前提とせず、本人の移動状況と希望日を施設へ相談してください。 写真撮影には細かな利用条件があります。許可のない2時間以上の撮影や、三脚・一脚・自撮り棒などの器具を使う撮影、階段や狭い通路で立ち止まっての撮影は禁止されています。人形や小道具を使う撮影、コスプレなどの衣装での撮影は有料の申請・許可が必要と案内されています。撮影した映像の無断での商業利用もできません。観光見学と撮影利用の条件を分けて確かめ、通行を妨げないように見学することが大切です。 開館時間は4~11月が9時~17時、12~3月が9時30分~16時30分で、最終入館はいずれも閉館30分前です。冬季の火曜休館や年末年始休館、臨時休館に注意し、料金とともに最新案内を確認してください。入館料の支払いは現金のみです。JR宇都宮駅西口から大谷・立岩行きバスで約30分、「資料館入口」下車後徒歩約5分が目安です。車のナビには住所より施設名か電話番号での検索が推奨されています。入口前の第1駐車場は団体バスと歩行が困難な方向け、第2~第4駐車場は一般利用者向けに区分されています。一般の普通車は駐車無料です。また、ペットはケージやバッグに入れた場合も入館できません。
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