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香川県立ミュージアムは、香川県高松市玉藻町5-5にある、歴史博物館と美術館の役割を併せ持つ施設です。玉藻公園の近く、高松城東ノ丸の跡地に位置し、香川の歴史、民俗、美術をさまざまな角度から紹介しています。古い道具や文書、絵画、立体展示などを行き来しながら、地域の暮らしと文化を考えられるのが特徴です。高松駅や港の周辺を歩く際に、街の成り立ちを知る立ち寄り先にもなります。 三階の歴史展示室「かがわ今昔~香川の歴史と文化~」では、原始から近現代まで、約2万年にわたる香川の歩みをたどります。出土資料だけでなく、建物や景観を再現した大型展示と映像を組み合わせ、時代ごとの生活の違いが捉えられる構成です。出来事の年号を追うだけでなく、人々がどのような家で暮らし、何を作り、どこへ移動したのかという身近な問いを持つと、展示を地域の日常と結び付けて見られます。 歴史展示室の見どころには、竪穴住居、庄屋の蔵、昭和初期の教室、戦後の住宅などの復元展示があります。教室は『二十四の瞳』の舞台となった小豆島田浦分教場をモデルにしており、住宅は県営住宅の設計図をもとに居間と台所を再現しています。展示の素材や道具の配置に注目すると、同じ暮らしでも時代によって空間の使い方が違うことを考えられます。実物資料と複製・復元物の区別は、各展示の解説で確かめましょう。 二階の常設展示室3では、「弘法大師空海の生涯と事績」を通年で紹介しています。香川に生まれた空海の歩みを、絵巻物に沿った構成と収蔵資料、国宝や重要文化財の複製資料などでたどる展示です。京都・東寺の灌頂院をモデルにした空間には曼荼羅や五大尊像が配され、儀式の場をイメージできるよう工夫されています。宗教史だけでなく、書や美術、空間の表現という切り口からも見学できます。展示資料の入れ替えも行われています。 美術分野では、収蔵品をテーマに沿って紹介する「アート・コレクション」などが開催されます。香川の風景を題材とした絵画や版画、地域に関わる作家の仕事を通じて、土地を見る視点の違いを探れる展示です。館はイサム・ノグチの《AKARI》シリーズや石彫作品も所蔵し、展覧会や催しに合わせて紹介しています。収蔵品全体が常に公開されているわけではないため、作品や作家を目当てにする場合は、会期と出品情報を事前に確認してください。 高松松平家に関わる資料も、この土地ならではの展示の柱です。藩主の御座船「飛龍丸」に設けられた「御座の間」の再現などから、大名の暮らしや文化に触れられます。一階ロビーには、博物図譜の魚類図鑑「衆鱗図」を複製した陶板があり、描かれた魚の細部を近くで見たり触れたりできます。城下町を描いた資料や身の回りの生き物の図を通して、政治の歴史と人々の観察・表現の営みを併せて考える入口になります。 体験学習室は、子どもから大人まで昔の遊びに親しめる場所です。けん玉、こま、だるま落としのほか、貝合わせや投扇興などが紹介され、道具の形や使い方を実際の遊びから知ることができます。張子虎や獅子頭などの郷土玩具・民芸品の展示もあります。通常は参加費と事前申込が不要ですが、利用時間は16時30分までです。展示を見る時間の間に組み込むと、資料として見た昔の暮らしを、手を動かす体験へつなげられます。 展示をより詳しく知りたい方は、担当学芸員によるミュージアム・トークや講座の予定にも注目できます。企画によって受付や観覧券の条件が異なるため、案内を確認して参加しましょう。一階の図書コーナーでは、歴史・民俗・美術の図書、過去の展覧会図録、調査報告書などを無料で閲覧できます。気になった地域や時代を掘り下げるのに向いています。図書の貸し出しや複写は行っておらず、イベントなどで利用を休止する日もあります。 一階のミュージアムショップには、収蔵品を題材にした絵はがきやクリアファイル、高松城下図屏風のミニレプリカなどがあります。「カフェポットミュゼ」では食事や喫茶を利用でき、鑑賞の前後に休憩を取れます。館内には授乳室、多目的トイレ、車いすなどの備品があり、一階には利用後に硬貨が戻るコインロッカーも設置されています。必要な設備の位置を館内マップで確かめておくと、同行者と無理のない順路を考えやすくなります。 交通案内では、JR高松駅から東へ約900メートル、ことでん高松築港駅から東へ約800メートル、片原町駅から北へ約500メートルとされています。バスでは「県立ミュージアム」や「県民ホール・県立ミュージアム」が最寄りの停留所です。地下には高さ2メートル以下の車両が利用できる有料駐車場があります。玉藻公園から西口へ向かう経路も案内されているため、公園散策と展示鑑賞を組み合わせる際は、それぞれの入口を確認しておきましょう。 通常の開館時間は9時から17時、入館は16時30分までで、月曜日を基本に休館日が設定されています。展示替えなどの臨時休館もあるため、公式カレンダーの確認が必要です。また、東側ピロティ部分では耐震化工事が行われ、工期は2026年12月22日までの予定です。この期間は東側の駐車場・駐輪場に利用制限があり、自転車は北側の仮設駐輪場へ案内されています。工事箇所には立ち入らず、訪問時点の最新案内に従ってください。
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