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わらべ館は、鳥取市西町3丁目202にある、子どもの歌とおもちゃを主題にしたミュージアムです。鳥取県立童謡館と鳥取市立鳥取世界おもちゃ館が一つになった施設で、1995年7月7日に開館しました。鳥取ゆかりの童謡・唱歌を伝える活動と、1989年に開かれた鳥取・世界おもちゃ博覧会の成果を受け継いでいます。建物は旧鳥取県立図書館の外観を復元したもので、公募で決まった「わらべ館」の名のもと、音楽と遊びの文化を紹介しています。 1階の「童謡の部屋」では、子どもの歌が生まれ、広がってきた過程をたどれます。唱歌のコーナーは、古い木造校舎の教室をモデルにした空間です。木の机や椅子、足踏み式オルガンが置かれ、窓には情景、黒板には歌詞が映し出されます。学校で歌を教えるようになった明治時代の歩みと、その後の暮らしに残る唱歌を、教室のしつらえや音とともに知る展示になっています。 鳥取出身の音楽家たちも、館の重要なテーマです。「故郷」「春が来た」などを作曲した岡野貞一、子どもに分かりやすい言葉と旋律による歌を重視した田村虎蔵、大阪音楽大学の創立者である永井幸次などを紹介しています。田村虎蔵は「きんたろう」「だいこくさま」などの作曲者でもあります。よく知られた歌の題名から作者の仕事へと目を向け、鳥取と日本の音楽教育との関わりをたどれます。 童謡のコーナーは、大正期に広まった子どもの歌の世界を伝えています。文学者たちが子どもの感覚や詩情を大切にした歌をつくろうとした背景を紹介し、オルゴールや蓄音機、作家や歌手、挿絵などを通して当時の文化に触れる構成です。さらに、ラジオやテレビの普及によって歌が家庭へ届くようになった変化も扱っています。唱歌、童謡、放送から生まれた歌を続けて見ることで、伝わり方の違いも読み取れます。 音を自分で出して遊べるのが「ドレミランド」です。カラオケコーナーには童謡・唱歌やアニメソングなど300曲以上が用意され、画面には歌う人の姿も映ります。「ストリートオルガン」では、キーボード、木琴、電子ドラムを使って8曲の童謡を演奏できます。「きらきら星」「チューリップ」「かえるの合唱」など、親しみのある曲が題材です。歌を聴いて知る展示に、歌うことや楽器を鳴らす体験が加わっています。 2階の「おもちゃ研究所」は、おもちゃを動かす仕掛けに注目した展示です。からくりの内部を紹介するほか、影絵、簡単なアニメーションの仕組み、万華鏡や幻燈など、光や影、レンズを利用する遊びを取り上げています。出来上がった姿だけを見るのではなく、なぜ動くのか、どうして違う景色が見えるのかという側面を扱っています。音楽の展示とは違った切り口で、身近な遊び道具に含まれる工夫を知ることができます。 3階の「おもちゃの世界」では、おもちゃを模倣、感覚・知覚・認識、創造性開発、競戯などのグループに分けて展示しています。鳥を題材にしたもの、郷土玩具、駄菓子屋玩具といったテーマもあります。からくり作品「ステーションヴィーナス」は、ムットーニこと武藤政彦が館のために制作したもの。光、音、動きが組み合わされ、町並みやヴィーナス、ロケットが現れる演出を見られます。実物資料と機械仕掛けの作品を通して、おもちゃの多様な表現に出会えます。 実際に手を動かす遊びの場も設けられています。2階の「あそぼう広場」は、小さな子どもが靴を脱いでおもちゃに触れられる場所です。3階の「ゆうやけ広場」は昭和30年代の路地を再現しており、こま回し、お手玉、まりつき、けん玉などを楽しめます。遊び道具の展示を眺めた後に、その使い方を試せる構成です。昔から伝わる遊びを知っている人と初めて触れる人が、同じ道具を囲んで過ごせます。 2階の「おもちゃ工房」では、用意されたキットを選び、おもちゃをつくる体験を実施しています。公式の工房案内には17種類のキットが紹介されていますが、実施日や受付、選べる内容は体験日の案内に従う形です。館内には、持ち込んだ飲食物を食べられる1階の休憩コーナーもあります。授乳室は1階、オストメイト対応のバリアフリートイレは2階にあり、館内移動用のエレベーターや、ベビーカー・車椅子の無料貸し出しも用意されています。 通常の開館時間は9時から17時で、最終入館は16時30分です。休館は毎月第3水曜日で、祝日の場合は翌日となり、8月は休まず開館します。年末年始の12月31日から1月3日も休館です。鳥取駅からは徒歩約20分、市内循環バスの緑コースなら「わらべ館」で下車できます。市営わらべ館屋外駐車場を利用した場合は、館の受付で駐車券を提示すると駐車料金が無料になります。出庫後の返金には対応していません。 2026年7月22日から2027年5月上旬までは、外壁などの改修工事が予定されています。工事中も通常どおり開館しますが、正面玄関は封鎖され、「滝の広場」側の入口を使う案内です。足場による外観の変化や音・振動が生じる場合があり、年明けの館内工事では一部順路の変更も予定されています。歴史ある外観を見学する場合や、小さな子どもと移動する場合は、当日の入口・順路の案内を確認してから館内へ進むとよいでしょう。
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